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先輩薬剤師のメモ帳 保存版

小児処方のコツ④ 漢方薬「小児に漢方薬 服薬指導のアドバイス」杉原桂先生

先輩薬剤師のメモ帳 保存版

飲みづらいものと思われていることの多い「漢方薬」。
保護者の中には「小さな子どもに漢方薬!?」とびっくりされたり、不安に感じたりする方もいらっしゃいます。一方、子どもに漢方薬の処方を多くされている杉原先生は「意外と漢方を飲める子が多いことに気づいた」と言われています。
杉原先生は保護者に飲み方のプリントなどをお渡しして説明を徹底し、不安や懸念をなくしていただけるような工夫をされています。

このシリーズでは小児科専門医監修のもと、「先輩薬剤師が書き込んだメモ帳」からこれまで聞きたかったけれど聞けなかった疑問に答えます。

全4回のシリーズでお届けしてきた小児処方シリーズ。最終回の今回は小児に対する漢方薬処方の観点から、杉原先生のお考えと薬剤師へのワンポイントアドバイスをご紹介します。

薬局に掲示できる「保存版」PDFを記事末尾に掲載しました。ご活用ください。

医療法人社団 緑風会 ユアクリニック秋葉原 理事長 杉原桂先生

実は親しみやすい「くすり」 漢方薬

小児科を訪れる患者さんの多くは「かぜ症状」を訴えます。主な治療薬は咳止め、痰切り、抗ヒスタミン剤、解熱剤、そして抗生剤。一言で「鼻水」と言っても患者さんによってさまざまな違いがありますし、「咳」も湿性咳嗽と乾性咳嗽、「発熱」も寒気がある子とない子…と一人ひとり異なります。

私は研修医時代から、こうした異なる症状にアスベリン®、ペリアクチン®、ムコダイン®の3点セットを体重別に処方することに疑問を持っていました。 そんな時に出会ったのが「漢方薬」です。漢方の「六病位(ろくびょうい)」に基づきかぜ症状を発熱から症状経過まで分け、例えば汗をかいているときとかいていないときで処方を変えていきます。

漢方は飲みづらいと言われますが、意外と飲める子が多いことに気づきました。効果が出た症例を何度か経験しているうちに、漢方の意義を実感し取り入れ始めました。

こどもたち

その後、アスベリン®の効果に対する論文を読み、咳が出ないように中枢を抑えると痰が出せなくて余計つらいかもしれないと模索するようになりました。アスベリン®を処方しなくても私の治療実績は変わらなかったため、漢方薬処方が現在にいたります。

病気の進行に係る6段階

漢方には、「六病位」とよばれる考え方があります。病気の状態を「陽病」と「陰病」に分け、さらにそれぞれを3つに分け「三陰三陽(さんいんさんよう)」と言います。

六病位はかつての感染症のモデルですが、一般的な「風邪症状」にもモデルとして参考になるでしょう。

六病位

杉原先生が小児に処方することの多い漢方薬の特徴

杉原先生が小児に処方することの多い漢方薬の特徴

漢方薬製剤はもともと高熱でフリーズドライにした製剤なので、熱を加えても問題なし!

こどもたち

お母さんやお父さんへ服薬指導するときのポイント

小児の漢方薬は男児と女児で差をつけたり、体表面積から計算したりと容量設定もありますが、実はエビデンスはありません。中国では3倍量の処方もあるなど、かなり幅があります。
1袋を3回や2回で分けるなど、親御さんの飲ませ方を考えてみてください。

また、漢方薬の多くがエキス剤ですが、今は錠剤やカプセルも少なくありません。剤形などは薬剤師の皆さんが詳しいので、医師へ積極的に提案してほしいと思います。

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保存版PDFをご用意しました。薬局などで服薬指導にご活用ください。
(下記画像をクリックするとPDFが開きます)

先輩薬剤師のメモ帳 保存版

<杉原先生が出演されているYouTube動画>
コロナ禍における「子どもの心理的影響と対策」について話されています。是非ご覧ください。

当記事は薬ゼミの薬剤師向け季刊誌「THINK CUBE」No.18(2021 SUMMER)P.26、27へ掲載したものです。
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