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Vol.13 JICA海外協力隊の理学療法士・作業療法士が登壇「公開セミナー」を開催しました(1)
薬ゼミ情報教育センターの国際事業部は、2024年7月6日(土)に埼玉県川越市にある理学療法士養成専門学校 学校法人医学アカデミーとWebのハイブリッドで「世界で活躍するリハビリ職種から学ぶ【公開セミナー】」を開催しました。
2024年6月14日公開の記事で、皆さまをお誘いしていたものです。
当日はオンライン(Zoom)とオフライン(埼玉県川越市)を合わせて、約70名の方にご参加いただきました。オンラインは日本国内のみならず、中央アジアをはじめとする海外からの参加も。また、高校生や専門学生、大学関係者やJICA海外協力隊、薬剤師など幅広い皆さまにご参加いただきました。
どうして今回の公開セミナーを実施しようと思ったの?
リハビリ職種の方の多くは、医療施設や介護福祉施設に就職するのが一般的です。
しかし、世界には適切なリハビリの普及がまだ進んでいない国々が多くあります。また、日本のリハビリ技術を使い、海外で活躍している人たちもいます。
海外で活躍する人たちの中には、今回のセミナーに登壇いただいた「JICA海外協力隊」もおられます。
開発途上国で現地の人々と共に生活し、同じ目線で課題解決に貢献するため、JICA(独立行政法人国際協力機構)が派遣しているボランティアスタッフたちのことです。自身の知識や技術、経験をいかす活動をしています。活動分野は、計画・行政、農林水産、人的資源、保健・医療、社会福祉など多岐にわたります。
派遣期間は、長期(1年~2年)、短期派遣(1ヶ月~1年未満)の2種類があります。
派遣希望者は応募・選考ののち、日本国内での派遣前訓練などを経て、1次隊(4月~)、2次隊(9月~)、3次隊(1月~)の年3回にわけて派遣されます。
隊員の中にはそれまでの仕事を継続したまま派遣される「現職参加」の方もいます。現職参加の方は任期後元の職場に戻り、グローバル人材としての活躍が期待されます。
https://www.jica.go.jp/volunteer/
薬ゼミ情報教育センターの国際事業部は、理学療法士や作業療法士として活動されている多くのJICA海外協力隊と、キルギスやウズベキスタンの様々なプロジェクトで関わってきました。そして、日本のリハビリ施術により現地の患者さんを治療されている姿を何度も目の当たりにしました。
スマートに施術されているお姿を見ると思わず「カッコイイ…!」と感嘆してしまいます。施術が終わった瞬間、現地の医療者や患者さんと一緒に拍手をしたこともあります。
このカッコイイ人たちのお話をもっと聞いてみたい!日本の皆さまにリハビリ職種のJICA海外協力隊の活躍をもっと知って欲しい!と思ったことから、今回のセミナーを企画しました。
今回のセミナーがキルギスやウズベキスタン、JICA海外協力隊のことを知っていただくきっかけになれば幸いです。
キルギスとウズベキスタンってどんな国?
日本の生活ではあまり聞きなれない国「キルギス」と「ウズベキスタン」。どちらも中央アジアにある隣り合った国で、シルクロードの国として知られています。
キルギスは主にキルギス語、ロシア語が使われており、英語はあまり通じません。国土全体の40%が標高3000メートルを超える山で、もともと遊牧民族だったため乳製品が有名です。都市部は車社会で、渋滞が絶えません。親日の国のため、日本人は大変暮らしやすいです。
ウズベキスタンは主にウズベク語、ロシア語が使われており、英語はあまり通じません。シルクロードの東西を結ぶ要所として栄え、歴史ある壮大なイスラム建築群などが見られるサマルカンド、ブハラ、ヒワ、シャフリサブスの4つの世界遺産が有名です。
首都のタシケントは大変暮らしやすい街ですが、停電が時々発生します。
中央アジアの料理は味が濃いめで油っぽいですが、スパイスを用いた非常にやみつきになる味の美味しい料理がたくさんあります。
- Ph-Port
- グローバルフェスタJAPAN2024では、モーニング娘。’24メンバーの3人が、キルギス料理のクッキングにチャレンジしていました。YouTube
ウズベキスタンは、前田敦子さん主演の映画「旅のおわり世界のはじまり」の舞台です。
是非チェックしてみてください。
今回登壇くださった6名の専門家をご紹介します
今回のセミナーでは、適切なリハビリテーションの普及に課題を持つ中央アジアでリハビリ×グローバルキャリアを実践しているJICA海外協力隊員の理学療法士・作業療法士 計4名と、中央アジアでのリハビリ調査・指導経験を有する専門学校医学アカデミー理学療法学科の教員2名に、現地でのリハビリを通じて感じたことをお話しいただきました。
まずは、青年海外協力隊へ応募したきっかけを聞いてみましょう。
パネリスト
JICA海外協力隊 キルギス
・理学療法士 松下依莉 隊員
修士課程の後、小児のリハビリを中心に複数の病院、施設で勤務。2023年3次隊としてキルギスの国立母子総合福祉センターで、小児外来・入院の運動療法を担当。
- 松下隊員
- 大学に元青年海外協力隊の講師がおられ、授業で話を聞いたことが国際支援を意識したきっかけです。自分より大変な境遇の人たちってどうしてる?と学びたく、大学4年の春休みにカンボジアの孤児院へ1人で行きました。その際、子どもリハビリに関わりたいと思いました。
・作業療法士 和田絢子 隊員
日本では複数の病院、施設で勤務。2023年2次隊として、キルギスの国立母子総合福祉センター(松下さんと同じ施設)の小児入院病棟で活動中。
- 和田隊員
- 学生の頃に受講した「国際保健論」の授業で日本国際保健医療学会学生支部の合宿を知り、参加しました。将来は途上国で支援がしたいという学生たちに憧れを抱き、青年海外協力隊応募のきっかけとなりました。
JICA海外協力隊 ウズベキスタン
・理学療法士 佐藤加奈 隊員
大学卒業後、病院に勤務。現職参加としてJICA海外協力隊へ。2023年2次隊として、ウズベキスタンの国立リハビリテーションセンターで活動中。
- 佐藤隊員
- 理学療法士として働き始めてから経験者の話を聞く機会があり、興味を持ったことがきっかけです。
・理学療法士 赤嶺昌 隊員
日本では回復期病院や療育センターにて勤務。現在は2023年2次隊としてウズベキスタンの国立児童社会適応センターで活動中。
- 赤嶺隊員
- 学生の頃に協力隊の方の講義を聞き、医師や看護師でなくても、セラピストも活躍できるのだということを知りました。就職先にも青年海外協力隊のOBがおられて、話を聞くと私も行きたいという気持ちが高まり、応募しました。
青年海外協力隊としてではなく、薬ゼミを擁するMIZUHOグループの職員として国際支援に関わったお二人の話も聞いてみましょう。
専門学校医学アカデミー理学療法学科
・理学療法士 土屋稔 学科長
埼玉県川越市にある理学療法士養成専門学校 学校法人医学アカデミー理学療法学科の学科長。日本で理学療法士を目指す生徒を教育・指導する一方、国際活動経験として、2019年12月に世界銀行のコンサルタント「リハビリテーション医学(キルギスでの医療調査)」や、2023-2025年度JICA国別研修「中央アジア 脳卒中リハビリテーション」等を通じて活躍中。
- 土屋先生
- 法人から協力依頼があり、参加することになりました。受動的なきっかけですが、夢が叶った!と嬉しく思っています。
・理学療法士 奥平貴仁 先生
理学療法士養成専門学校 学校法人医学アカデミー理学療法学科(土屋先生と同じ学校)の教員。JICA国別研修「中央アジア 脳卒中リハビリテーション」のフォローアップ調査で、ウズベキスタンのリハビリ調査と、現地の医療従事者向けに脳卒中リハビリテーション研修を実施。
- 奥平先生
- 学科長の土屋から「そこまでおつかいに行ってきて」という感じで協力依頼があり、渡航&研修講師をすることになりました。現地の方々の熱心さに驚き刺激の多い渡航でした。
ファシリテーター
薬ゼミ情報教育センター 国際事業部
・鈴木良風さん(薬剤師、臨床検査技師)
・石井清志さん(作業療法士)
・横澤英里香さん(薬剤師)
薬ゼミ情報教育センター 国際事業部は様々な案件を通じて、中央アジアを中心に保健・教育分野で支援を行っています。日本で薬剤師国家試験対策予備校や薬局を運営している知識やノウハウを用いた支援の他、理学療法士養成専門学校 医学アカデミーの知見やグループ内の病院の知見をいかしたリハビリテーション分野の案件も手掛けています。
作業療法士の石井さんは、2005年にJICA海外協力隊として活動。帰国後は病院勤務、大学教員などの経験を経てNGO駐在員、開発コンサルタント専門家としてアジア各国でのリハビリ案件に従事し、薬ゼミ情報教育センターへ参画しました。
次回は、各国の医療・リハビリ事情を聞きます。
筆者が最も驚いたのは「宗教とリハビリの関わり」でした。
お楽しみに!
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