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これからの薬学生が思うこと

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これからの薬学生が思うこと

薬学生レオの「1500㎞の就職活動」 Vol.1

挑戦している薬学生の記事執筆企画「これからの薬学生が思うこと」

新しい年を迎えて時代は大きく変わりました。
IOT、サブスクリプションのビジネスモデル、感染症の猛威など、社会の変化が大きくなっていきます。
「情勢の変化に適応するだけでなく、情勢の変化を作り出すことが必要である。」
ピーター・ドラッガーの言葉があるように、今後は変化に適応するだけでなく、自ら変化を作り出す人材が求められてきます。

今回の企画は、現在活躍している薬学生に現在の思考・活動・展望などを執筆いただきました。

学生であれば前に一歩進めるような活動の参考、社会人であれば変化している学生の思考など色々と感じ取っていただけると幸いです。

これからの薬学生が思うこと

こんにちは。九州保健福祉大学 薬学部5回生の 廣瀬玲旺(ひろせ れお)です。私は宮崎県生まれ、宮崎県育ちの薬学生です。宮崎県は自然が綺麗!ご飯がおいしい!多数のサーフスポットがある海やマンゴー、チキン南蛮などの特産品がたくさん。そんな宮崎県で私は育ちました。

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薬学部に入学して5年が経ち、就職活動を本格的に始める年齢となりました。実務実習で薬局、病院の業務を経験し、現在は「どこに就職しようか」悩んでいます。就職活動の前は「将来何になりたくて、何がしたいのか」が、自分のことなのに分からない状況でした。でも、学生のうちに想い出を残したい。私はあることをきっかけに、小さいころからの憧れであった「キャンピングカーで九州を一周」することを決意しました。

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タイトルを見て「1500kmの就職活動」ってどういうこと?と思われている方は多いと思います。1500kmは九州一周のおおよその距離です。私はこの記事を通して、私がなぜキャンピングカーで旅をしたのか、今の薬学生は何に悩んでいるのかを伝えていきます。

キャンピングカーで九州一周

私は高校生時代、バスケットボール部に所属しており、バスケ中心の生活をしていました。理系なのに数学の授業はいつも睡眠時間。あたりまえながら成績も底辺をさまよっていました。薬学部に進学した理由は、薬剤師をしている叔父がお正月に言った「大学で勉強すれば薬剤師になれるよ」という一言。薬剤師が何をするのか分からないけど「何かかっこいい!なりたい!」という、とても漠然とした理由で薬学部に進学しました。

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もうお気づきの方もおられると思いますが「考えるよりまず行動してみる」が、私の大切にしている考えです。
しかし、薬学部に進学すると待ち受けていたのは、9時から18時までの講義や、テストに向けての準備がいかに大事かを分からせる問題たち。勉強漬けの日々でした。

そんな生活の中で、ふと思います。
「こんなに勉強して得られる薬剤師資格はどんなものなんだろう?これから薬剤師はどうなっていくのだろう?」

私は独りで薬学業界について調べてみました。
AIやIoTの活用にともない、薬剤師の業務は「対物から対人」へと変わっていきます。時代の変化とともにこれから薬剤師に求められているものも「数から質」へと変わっていることがわかりました。

「令和時代 薬剤師生き残りの処方箋」

では、「質の高い薬剤師」とは何か?
自分一人ではその答えを見つけることは出来ませんでした。しかし、ただ漠然とこのまま勉強しているだけではダメだと気付いたのです。

私は悩みました。普通に勉強して、資格を取って、社会に出る。このまま何の考えも持たずに医療従事者になっていいのか。そのような薬剤師は生き残れなくなるのではないか。

私は悩みを解消したくて、答えを探したくて、インターネット上で生の声の情報収集ができるSNSを始めました。SNSを始めると、今まで出会うことのなかった全国の薬剤師や薬学生とつながることができ、そこで出会った薬剤師の方々は、皆熱い想いを持って、かっこよく生きていました。こういう何かに熱い想いをもっている薬剤師になりたい!と思うようになりました。

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そしてSNSで知り合った薬学生と交流している中で「前は薬剤師の将来に不安しかなかった」という意見が多く、自分と同じ悩みを持っている学生がたくさんいることを知りました。その薬学生たちは、活躍されている薬剤師の方々との出会いで将来に希望が持てるようになったとのことでした。
周囲の薬学生が悩んでいることは私と同じだと嬉しくもありましたが、全国にはまだまだ同じ悩みを持った薬学生がいるのではないかと考えるようになりました。それと同時に、どうしたらその薬学生が将来に希望を持てるようになるのか考えました。

そこで、「キャンピングカーで九州一周したい。活躍している薬剤師へ直接会いに行ってインタビューしよう。薬学に限らず、活躍している学生にも会いたい!」と思ったのです。
情報発信を行えば薬学生の目に触れます。自分もそうであった様に「将来の薬剤師像を具体的に描く」ことで将来に希望を持つことができるのではないでしょうか。

私は私の行動欲が抑えきれず、気付いた時にはキャンピングカーを一週間レンタルしていました。インタビューする相手も決まっていなければ、後払いのキャンピングカーの費用も足りていませんでした。そこまでしてキャンピングカーに乗りたかったのは理由があります。

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私は小さい頃からキャンプが好きで、キャンピングカーに憧れを持っていました。いつか必ずキャンピングカーに乗るという夢がありました。毎日の宿泊費もかかりません。「キャンピングカーに乗って、活躍されている方々に会いに行く」と考えるだけで胸が高鳴りました。
しかし、勢いでレンタルしたものの、インタビューを受けてくれる人脈もない。お金も足りていない。そんなことを考えていたある日、とあるイベントが2020.9.23に開催されると知りました。私はそのイベントに飛びつくように参加しました。そのイベントが「全国薬学生アワード2020」です。

全国薬学生アワード

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全国薬学生アワードとは、薬学生によるオンラインプレゼン大会です。自分の悩みや夢、頑張っていることを自由なテーマで発表でき、自分の想いを発信できる場です。そして、そのプレゼン大会の入賞者にはいくらか賞金がもらえるとのことでした!登壇する薬学生は自分を含め15名、審査員は薬剤師9名、聴講者約120名が参加する大会です。
僕はこの大会に全身全霊で臨みました。僕はこのプレゼンで僕の想いをぶつけました。


今振り返れば、熱意と勢いのみで挑んだ薬学生アワードでした。結果は、なんと審査員賞を獲得させていただくことができました!結果以上に、人前でプレゼンをするというとても貴重な経験ができ、さらに薬剤師さんの紹介も多数いただくことができました。
入賞はしましたが優勝はできず、お金は足りませんでした。しかし、私のプレゼンを見て一緒にキャンピングカーに乗りたい!と言ってくれた学生たちがいたのです。学部、学年はバラバラの学生4人が集まりました。私を含めた5人でレンタル費用を負担し、お金の問題を解決しました。キャンピングカーのレンタル費用は足りませんでしたが、私には薬学業界を超えた大切な仲間が出来ました!私はその仲間達とともに九州一周の旅へ出発しました!今後仲間たちの紹介もしていきます!

「キャンピングカーで九州一周」の概要

2020年9月26日~10月2日の一週間で、九州各県を一日ずつキャンピングカーで訪れ、各県で活躍されている薬剤師の方々にお話を聞きました。この内容は次回記事から公開していきたいと思います!

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結論:「1500kmの就職活動」から学んだこと

たくさんの人との出会いと学び、成長があり、インタビューを通して大きく4つの事を学びました。

①理想の自分になるための 「自己研鑽力」
②医療が地元地域に与える影響とは? 「地域医療」
③令和の学生が思う薬剤師の役割 「薬剤師の医療」
④ワークエンジョイバランス:仕事も遊びも楽しむための 「プライベート」

自分自身の考えや想いは、旅に出発する前と後で大きく変わりました。

次回は ①理想の自分になるための「自己研鑽力」 について書きます。
お楽しみに!

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